MT4のEAのポートフォリオとは、複数のEAを組み合わせて運用することを意味します。EAでトレードを行っていくにあたり、ポートフォリオの組み方は非常に重要になってきます。そもそもポートフォリオを組む一番の理由は、為替市場がどのような状態でも安定して利益を出すためです。MT4のEAはEAのロジックによって得意とする相場やトレードの特徴が異なります。得意分野でしっかり利益を出し、不得手とする状況では別のEAがカバーをすることで損失を抑え、安定して運用していくのがEA運用のポイントです。偏ったEAばかりを運用していると、似たようなポジションばかりを保有してしまい、相場が下がったときに大きな損失を生んでしまいます。あるいはトレンド相場を得意とするEAばかりだと、レンジ相場においては利益を出すことができず、安定した成績を維持することができません。リスクを抑え、全体で一定程度の成績を保つために、しっかりとポートフォリオを組んでいかなければなりません。
では、ポートフォリオはどのようにして組んでいけばいいのでしょうか。MT4のEAのポートフォリオを組む際のポイントを解説していきます。
▷リスクを抑え、安定した利益をあげる
ポートフォリオの基本は、リスクを抑え、安定した利益をあげることです。そのためには相関性の低いEAを組み合わせるのが大切です。得意分野やロジックが偏ったEAばかりを選ばないように注意してください。弱点を補強し合えるEAを選ぶのが理想です。
▷異なるロジックのEAを組み合わせる
MT4のEAを組み合わせる際に、ロジックがかぶらないように気をつけてください。同じロジックのEAだと、一方のEAで損失が出た際にもう一方のEAでも損失が出ている可能性が高くなります。異なるロジックのEAを組み合わせることで、EA同士の相関性を下げ、片方の損失をもう片方のEAが補えるようなポートフォリオがおすすめです。また得意とする相場が異なるEAを組み合わせれば、どのような相場状況であってもコツコツと利益を出すことができます。
▷相関性の低い通貨ペアを選ぶ
相関性の高い通貨ペアを選んでしまうと、万が一それら通貨ペアが低迷してしまったときに損失が大きくなってしまいます。たとえば、すべてのEAをJPYの絡んだ通貨ペアにするのではなく、USDやEUR、GBPなどを分散させた通貨ペアで運用することで特定の通貨ペアの影響を受けにくくなります。相関性の高い通貨ペアの代表的なものは、AUD/JPYとNZD/JPYが挙げられます。通貨ペアの相関性はその通貨の国・地域同士がどれだけ密接な経済のつながりがあるかで決まります。
▷証拠金の計算
複数のEAをMT4で運用するにあたり、証拠金の計算は余裕を持って行いましょう。ギリギリの資金管理を行っていると、相場が大きく動いたときにロスカットになってしまったり、破綻してしまったりします。できるだけ最大ドローダウンの低いEAを掛け合わせるといった工夫で、破綻のリスクを下げることはできますが、最大ドローダウンは今後相場状況によって更新されることもあるので、やはり余裕のある証拠金で運用していくことが大切です。
上記のポイントを踏まえた上で、MT4のEAのポートフォリオを組んでいってください。あまりに多くのEAを組み込んでしまうと、多額の証拠金が必要となるのに加え、逆にトータルでのパフォーマンスが悪くなってしまうこともあります。証拠金の額に応じてMT4で運用するEAの数を調整するのが大切です。ひとつのEAだけに集中するのではなく、広い視野で全体を観ながらEAの運用を行っていきましょう。
MT4EAの無料配布サイトであれば、独自開発や共同開発した5つのEAをダウンロードできるため、複数のEAを使用し、ポートフォリオを組んでいくことが可能です。